組織内一人親方のレベル3クラスともなると、上司に対しリーダーシップを発揮しなければならないケースが増えてくる。ビジネスをマネージしようとすると、資金や人材といった経営資源を獲得する仕事が発生するからだ。経営資源は無限にあるわけではないので、当然、社内の他部門と競争になる。
例えば、人を増してもらうためには、まず上司を説得する必要がある。人が必要な理由をより戦略的な見地から説明したり、上司が普段から持っている問題意識に即して説明したりして、増員に賛成してもらわなければならない。そのうえで、経理や人事といった関係部門を説得することになる。 何か新しい事を実行する場合でも、将来問題がおこらないように、自分の部隊がおこなう行為について事前に上司の了解をえておく必要がある。「専務の了解をもらっておいてください」といったように、部下もまた、そのことを期待している。