部門間の連携を円滑にするための責任者(連絡将校)を特定の人や係に置くというのも対策(リエイゾンと呼ぶ)の一つである。グループ間の関係がわるく喧嘩ばかりしているようであれば、喧嘩しているグループのトップを相互に入れ替えてしまうという非常策もある。部門間のローテーションも協働を促す施策といえる。
グループ間の繋がりを円滑にするための促進策としては、グループ単位だけの業績評価ではなく、全社の業績も各人の評価に繋がる方式の導入、例えば、各人の賞与は全社の業績で1/3、部門の成績で1/3、各人の業績で1/3といった算式にする、はその一例である。一つの事業部に複数のブランド、例えばPCとプリンターの事業責任を与えるという対策もありえる。
要は、組織を作る時には、分業のロジック、「分ければ離れる、分ければ固まる」について十分考慮し、派生する問題についての対策も考えておかなければならないということだ。次回は、分ければ離れるという現象が、縦の関係では、どのような形で現れるかについて考えてみる。