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21世紀型人材マネジメント
 -組織内一人親方に好ましい生態系の創り方-

 

VOL.102  今後の方向(1)三つの手掛かりの再・再検討

  このコラムは2006年の11月、21C型人材マネジメント(組織内一人親方をたくさん育て上手に活用する人材マネジメントHRMを想定)を考えることを目標にスタートした。ここまでの検討経過を振り返ってみると・・・

  • Vol.1〜6:検討の手掛かりとなるのは何かを考察
  •  7〜10:人材マネジメントの創り方
  • 11〜13:人材の特定
  • 14〜21:処遇
  • 22〜36:人材開発
  • 37〜54:グローバルな競争と人材開発
  • 55〜68:組織
  • 69〜79:HRM戦略
  • 80〜94:リーダーシップ開発
  • 95〜101:企業文化

・・・となっている。「思えば遠くに来たものだ」である。
  しかし、10年ひと昔、という。内外コンテキストの変化にともない現状では不十分、不適切な見解となってしまったものも多いのではないかと危惧される。そこで今後の方向を考えるに当り、「検討の手掛かり」を改めて点検してみよう。
 

検討の手掛かり

  21C型HRMを考える手がかりとして選んだのは次の三つである。
  • (1)グローバル化時代の競争の仕方
  • (2)正しい答えは一つか、それとも多数か
  • (3)HRMのこれまでの歴史
  (1)は、21C型HRMを考え始めたころ、グローバル化の進展とともに競争の仕方の変化が大きな話題となっていたためであり、(2)はグローバル化が進むと、世界は均質化の方向に向かうという考え方と、多様化するという考え方が存在していて、意見は定まっていなかったため、取り上げた。(3)は、HRM自身も時代の変化とともに変化してきたが、変化の理由について把握しておく必要があると考えた。変化の理由が分かれば、(1)、(2)によってHRMの変化の方向も類推できると考えたためである。

  分析の結果は、 (1)は、ビジネスモデルによる競争。
(2)は「最良(best)の考え方あり」「最良はなくて最善(better)と思われる答えがいくつかあるだけ」「そうではなく基本(プラットフォーム)と応用(機能デバイス)の組み合わせで多様な要求に対応するという答えあり」という三つの考え方が併存。
(3)は、HRMは人事管理から出発し、労働組合問題が大きくなると、人事と労務の分離を行い、戦略が重要と考えるようになると、戦略の実行をサポートすべしとなったように、「企業の業績を左右する課題の解決に貢献できるよう変化」してきている。ので、これに従えば、21Cではビジネスモデルを支援するHRMが主流となると考えられる。

  検討にあたっては、ビジネスモデルによる競争時代のHRMは、施策の束(例、採用方法、賃金体系、評価制度など)を組み合わせることによってそれぞれのビジネスモデルにふさわしいものが作られると想定。
施策の束を構成する部品は『HRM戦略と組織』『人材の特定』『処遇』『人材開発』『労使関係及び職場環境』の5つであると考えた。(部品区分の考え方はミシガン州立大学テキストによる)そして、部品区分に従って検討を開始した。

ただし、HRM戦略や組織については、そもそも戦略とは何か、組織とはどういう性質を持つかなどの理解があることが議論の前提になるので後の方で議論することにした。

検討の手掛かりの再検討

  コラム開始から5年後の2011年11月に、一度検討の手掛かりについて振り返り(vol.69)、をおこなった。2006年から2011年までの間の環境変化によって三つの手掛かりの内容がどう変化したかを整理し今後の検討に反映させるためである。(この時までに検討は、人材の特定、処遇、人材開発と進んできていた)結果は次の通りであった。

  • (1)は、ビジネスモデルによる競争という特徴は変わらないが、より正確に、世界中に、お客、部品(広義)のサプライヤー、競争相手がいるという条件のもとで、複雑性と即応性という二つのテーマに対応して勝ち方を考える競争、と再定義が必要。
  • (2)は、「多数の答えがある」説が有力で、基本と応用という考え方は、多様な答えを作るための方法をのべたものと判断。複雑性に対応する手段として、自分のやり方がグローバルスタンダードだとして押し通す方法もあるが、歴史上、帝国主義にもいろいろ種類があったので、「答えが一つ説」は賛成しにくい。
  • (3)は、時に相反する価値(例えば、グローバル化とローカル化、私生活と会社生活、優位性の活用と探索、など)を同時に追求するのを可能とするHRMを目指すべき。

検討の手掛かりの再々検討が必要

  上記の見直しからさらに6年が経過している。もう一度見直しが必要である。次回以降、詳しく検討しよう。

 

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