環境条件の変化が激しい事業にあっては、変化を感知してから対応策を見つけ実行に移すまでの手法は、米国の場合、従来のWaterfall モデルからAgileモデルに移行しつつある(
コーヒーブレークvol.54 Wharton RAG 報告の3項HR goes Agile 参照)。Agile モデルとは、課題解決を試みる際、考えられた対応策の案ごとにクロスファンクショナルなプロジェクトチームを作り、チームの考えだした解決案を実際に一部の事業部門に適用してみる。そして、一番結果の良かった案を全社的な制度として採用するというやり方である。目的地にたどり着けることが肝要というjourney の考え方を満足させるだけでなく、こういう仕掛けについてのノウハウがたまれば、次なる変化への備えreadiness もできる手法である。この場合、ベストな結果を出したチームに報いるのは当然の事であるが、他のチームで頑張った人にも報いなければならない。
通常チームリーダーは、この問題の解決にはこういう方式が良いと提案した人が任命されるが、チームの結成に当たっては、自分の案の有効性や実行可能性を説明し、「この指とまれ」と仲間を集めたり、必要な技能を持つ人材を参加するよう説得したりしなければならない。ある意味で人事異動の権限が委譲されなければ、人集めは出来ないのだ。