自分に対するリーダーシップを発揮する次の場面は、勇気を奮い起こして新しい課題や少し難しい問題にチャレンジすることである。自分を育てる仕事に取り組む機会にしり込みをしてはいけない。
昨今、女性の管理職育成がやかましく言われ、管理職層のX%を女性にするなどの目標数値を定めるのが流行である。しかし、総合職制度が出来る前に入社し、実力で部課長のポストを獲得したベテラン女性管理職には、数値目標などの施策は不評である。私がインタビューした人の大部分が、最近の管理職予備軍に対し厳しい目を向けている。男女を問わず、仕事は与えられるものと考えていて、自分から採りに行っていないことが不満なのだ。「女性に対する偏見を実力で跳ね返した世代の意見だ」と決めつけてはいけない。そういう側面もないではないが、「自分で成長の機会を見つけチャレンジする」が育つための条件であるのは真実だからだ。言われたことしかしないのでは「育たなくて当然」である。