完走できない理由は一言でいうとe-learningの内容が面白くないためである。それには理由がある。
(1)面白い内容にするためには、ストーリーや画面構成、動画や音声にお金をかける必要がある。経験的には、1000万円以上かけないと良いものはできないといわれているが、そうだとすると投資回収が簡単ではない。(受講料一人5000円として2000人以上が受講しても制作費用がまかなえるだけで、運営の費用などを考慮すると赤字)
(2)教える内容が、規則だとか用語だとか「教えやすいもの」に偏っていて、そもそもあまり面白くないものが多い。また、学習の必要性や学習目標に対する説明が不十分で、学習に対する動機づけが不足しているため、やらされ感が強く、面白いと感じにくい。
(3)遠隔地教育Long Distance Education という本来の使い方ではなく、どちらかというと、「これをいついつまでに勉強しておくこと」といった指示や、導入教育の代わりにe-learning を使うことが多く、学習したかどうかは受講者まかせになっている。結果を問われることがないので、達成感が生まれにくい。