大学卒の女性を総合職として本格的に採用を始めてから4分の1世紀以上が経過したにもかかわらず、課長相当職以上に占める女性の比率はわずかである。(平成23年雇用均等基本調査によれば6.8%)男性だけで世界と競争するのでは、とても戦力不足で勝てないのは明らかなので、もっとこの比率をあげなければならないのだが、上記の数字はその努力が効果を上げていないことを示している。原因は会社、本人、それに社会の三者にそれぞれあるのは間違いないが、一番大きな問題は、三者のもたれ合いである。
三者が自分はさておき、他のひとが悪いというケースは、一番問題解決にたどり着きにくい。製造業でよくみられる例では、工場は「営業は良い製品を安く売ってしまう、本社事業部は余計なことばかり言ってくる」といい、営業は「工場は、値段はコストで決まるのではなく、市場価格で決まるということが分かっていない。