常に変化する外部環境に適応するためには、常に組織の変革が必要だが、それを実行するのは人、よって人材開発human capital developmentが重要である。訓練、リーダーシップ開発、文官、武官それぞれのサクセション・プランの計画・実行、などなどの施策がおこなわれている。
軍人の場合、士官学校卒業後,業務経験を経て選抜者が陸軍大学校 WarCollege でそれぞれの専門軍事知識を学ぶが、軍隊は管理業務や法務、警察の仕事なども存在するので、キャリアによってジョージタウン大学や警察大学校などの外部の機関に派遣しMBAなどの資格取得を奨励している。(注、2010年、ウォートンには空軍から学生がきていた。)キャリアパスごとにメンター制度も導入済み。さらに上位のポジション(将官クラス)の候補生は大学のシニア・エクゼクティブ・プログラムに派遣(注、私が参加したコロンビアのコースにも陸軍から3名参加)している。
大臣(政治家)、国防省(官僚)、参謀本部(軍人)の三者の合議で方向が決められるが、これは株主、取締役、執行役員の三者の意見が企業経営に反映するのと同様。(意思決定の透明性を確保するために業務プロセスが明確に定められているといって、資材の調達システムや予算管理システムのダイアグラムが示された。複雑で短時間では理解不能。おおむね大企業の仕掛けと同様な印象。)