現在、働き方改革が関心を集めている。しかし、その内容を見ると、多くは長時間残業の縮減策が中心で、本当の意味で生産性の向上には繋がっていない。理由は、製造現場の効率向上については経験があるが、組織全体の効率向上となると具体的なイメージを持ちにくいためだ。イメージできないことはマネージできないので、対策は進まない。
組織全体の効率向上に必要なことは、組織をチームに組み直し、一試合ごとに強くなる体質に変えなければならない。職能を超えて作られるプロジェクトチームなら上記はそれほど難しくない。問題解決のために一時的に作られる組織だからだ。しかし常設の組織の場合は組織そのものが持つ特性のお蔭で、チーム化することは簡単ではない。決められた機能を正しく実行することが目標の第一であり、問題解決が目標ではないからだ。変えるためには、本来与えられた機能の再定義といった作業が必要になる。