「改定チームビルディングの技術」の表紙には、犬、猿,鳥のシルエットが書かれている。本の帯の「仕事は大変だが、面白い」という文章の直ぐ上、である。そう、これは、桃太郎の鬼退治を暗示していると、分かる人にはすぐ分かる。平成20年に出た「チームビルディングの技術」の表紙には、三人の人が梃の原理を使って重い物を持ち上げる様子のシルエットがあり、チームワークによって、一人一人の力の合計よりも大きな力が出せることを表現しているが、桃太郎の鬼退治は何を現しているのか。
この質問に、昔の部下の一人が、「チームワークには、役割分担と多様性が必要」と答えたので、「踏み込みが甘い。50点! 桃太郎がいないことに気が付いていないし、鬼は誰かも考えていない」と冗談半分でたしなめた。桃太郎がいないのは、チームビルディングには、先頭に立たないリーダーシップが必要なことを現しているのだ。退治すべき鬼は、「従来どおりのやり方」である。