改訂版チームビルディングのベースには、複雑性が高いという環境に素早く適応するにはどう行動すべきか、という問題意識がある。複雑性が高いと、変化の方向を予測するのが難しい。よって、リーダーは答えを持っていない、あるいは、持っていたとしても予測はあたらない。自分の考が正しいとして進むべき方向を決めて皆をリードしても、結果は思わしくないというケースが起こりがちである。指揮命令型では上手くいかないのだ。
予測が難しい場合は、皆の知恵を集めて、「撃て、狙え」方式で進み、経験から学習したことにより方向修正を行うのが正しい。先頭に立つのではなく、皆の知恵を集めることが第一で、そのためには実のある議論が行えるよう、議論の結果を行動に反映できるよう、いろいろ配慮しなければならない。