自律的プロ人材、一人親方に育つことをキャリア目標にする理由は、自分らしい人生を送るのに有効だからだ。しかし、組織の枠を超えた何か良いことのために自分の能力を活かすつもりがないと上手くいかない。なぜなら組織は大きくて強力なため、組織との対等性が保ちにくいからだ。組織から要求されても、専門家としての判断から問題だと思えば、拒否したり、対案を提示したりすべきだ。専門性を何かよいことのために使うことから自律性は生まれる。最近は「志」と言う表現が使われることが多い。しかし、自分が好きなことは何か、自分らしいことは何かなど身近なことを、歩きながら考えるというキャリア形成の方法からすると、「志」は少し立派過ぎる感じがする。「志」までいかなくとも、何か良いことのために、余計にがんばることができればそれでよい。