組織が俊敏に動けるためには、いちいち本社の指示を仰がずとも行動できなければならないが、ここで、組織が自律的に動くための条件は何かを整理しておこう。
組織が、作られた理由(求められる便利さ)に応えるためにはマネジメントとリーダーシップの二つが必要である。マネジメントとは複雑な環境に対処するためで、予算とか人材とか課題を実行するのに必要なリソースを入手するのに必要な作業で、組織の下部から上部に向かって要求が上がり、回答が上部から下部に向かって流れる。
リーダーシップは、何かを実行する際に必要な力である。課題を実行する際、作業手順を変えたり、周りの人に賛成してもらうよう説得したりするのに必要である。自律性を高めるためには、マネジメントに関することが現場に任されていなければならない。すなわち下から上にあげるのではなく、その場で決断したものが決定になるよう権限が委譲されていなければならない。そのためには、予め大きな方向については、意見の一致をみていることが前提になる。